黒い犬では、まずはじめに台本があり、次にそれぞれのキャラクターに合った人物、または演劇を作るということに興味がありそうな人、演劇に対する考え方が共有できそうな人を集めて作品創りに挑んでいます。
1回目の作品はリーディングを上演しました。
その時の演技についてはそれぞれの考えを話し合い、理解し共有し構築しているように感じました。
しかし後にリーディング公演のことを思い返してみると、演技についての意見交換が、それぞれの発言がわかっていても、わかっているフリをして聞いているだけかもしれない、こちらの意見もちゃんと伝わっていないかもしれない、という疑問が湧いてきました。
意見交換ではその人の現在の演技だけをみて、そういう演技をする人だと決めつけて発言を聞いたり、意見をしているんじゃないかと。
それは演技を構築する上でとてももったいない事をしているんじゃないかと思いました。
つまり各人の現在の演技への過程やこれまでの演劇への関わり方や考え方がわかれば、発言の意図がよりわかるし、一歩進んだ話し合いになるのではないかと考えました。
そこで、それぞれに俳優になろう(演劇に携わろう)としてから現在までの経歴を考えてもらい、5つのターニングポイント(出来事・演劇作品・人との出会いなど)とそれにまつわるエピソードをレポートに書いてもらい、一人3分の発表をしてもらいました。
以下にそれぞれの写真と発言の最初の20秒程度の音声、ターニングポイントを記載します。
笠井さん
1.国語教師
2.コンポ
3.大学の友人
4.ハイナーミュラーザワールド
5.2020年1月10日
若旦那さん
1.テレビ番組「怒涛のくるくるシアター」
2.上海太郎舞踏公司
3.名前はまだなゐ
4.ウォーリー木下
5.コトリ会議
坂口さん
1.演劇面白い!「惑星ピスタチオ 破壊ランナー」
2.タントリズム旗揚げ
3.ポリープ 役者としての不安・決意
4.火曜日のシュウイチ これ以上できないくらい全てやる
5.南河内万歳一座 内藤裕敬さんとの出会い 役者として自由にやる事
澤田さん
1.小学校の頃の表現会
2.町本という存在
3.小劇場
4.TRUMPとの出会い
5.美輪さんとの出会い
まとめ
発言内容などは録音には残っていますが、今回は記載しませんでした。
それぞれの出自や演劇に対する考え方に少しでも触れられたのは面白かった。
ここまでのそれぞれが演劇に対してや俳優として考えてきた演技の概念など、その人のらしさを考える上でとても参考になった。これから興味のある言葉からその人と話し合うことができるし、
お互いが理解しやすくもなる、そして演技の共有や構築にも役立てられるのではないかと思いました。
次の問題として演技について考えるきっかけにもなりました。
赤星さん
1.中学生の時、友達のお兄ちゃんの友達がかっぱのドリームブラザーズに入団した事を知る
2.ミュージカルスクールSTAGE21に入る
3.劇団☆世界一団に入団
4.映像をつくる
5.大学で教える・学ぶ
岸本さん
1.管弦楽をはじめる
2.神楽をはじめる
3.大学に入る
4.東京に行く
5.自分の出自について考える・作品を作る
赤星マサノリ
演技を共有する場合、現在の演技方法(考え方)を共有するだけで良いのだろうか。